説明・告知の不足・境界・隣地・道路・仲介・手数料
無効承諾書と私道通行説明義務
無効な私道通行承諾書をそのまま渡した媒介業者:意思決定権侵害の慰謝料が認められる
- 裁判所
- 東京高裁
- 判決日
- 2023年2月14日
- 結論
- 一部認容
01どんな事件か
宅建業者Xが土地8800万円で購入。媒介業者Y2の担当者Y3が「一般車両通行可」の承諾書を取得・交付したが、実際は「後で工事車両限定に差し替え予定」という合意で作成した無効な承諾書だった。建物解体後に私道通行不可と判明しXが損害賠償請求。
02裁判所の判断
東京高判令5・2・14はXの請求を一部認容(慰謝料100万円+弁護士費用10万円)。①Y3は承諾書が無効と知りながらXに渡した説明義務違反の不法行為。②Y2(雇用者)は使用者責任。③Y1(売主)は承諾書で誤信しており責任なし。損害は「購入判断の意思決定権侵害の慰謝料」にとどまり、購入費用の賠償は認められず(Xは転売で利益を得られた)。
03取引で気をつけること
私道付きの物件を購入する場合、自動車通行の可否(工事車両限定か一般車両もOKか)を私道所有者に直接確認すること。業者から渡された承諾書の内容(通行の種類・有効性)を必ず確認し、不明確な場合は購入前に私道所有者への直接確認を行うこと。
- 私道
- 通行承諾書
- 説明義務
- 不法行為
- 使用者責任
出典:一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)「RETIO」No.132 掲載の判例紹介(元資料のPDF)。URUMAEが独自に要約したもので、RETIOの見解を示すものではありません。判決の詳しい事実関係は元資料でご確認ください。
