結論:須磨区と垂水区の差は、建築年で見え方が変わります
「須磨と垂水では、どちらのマンションが高いのだろう」。公開データでは、1980〜1999年築の単価中央値は須磨区18.3万円、垂水区17.5万円。2000〜2019年築では45.7万円と35.7万円でした。
区名より、建築年と場所をそろえて比べます。 この数字は両区の全域が対象で、JR須磨駅とJR垂水駅の徒歩圏を比較したものではありません。
2026年9月23日作成の集計を、同年10月25日に再点検しました。自宅の売却額を決める前に、どの条件がそろい、何が違うかを読むための資料です。
建築年別の価格と公開件数を確認します
対象は2023年4月〜2026年3月の「中古マンション等」、50〜90㎡です。建築年不明と対象年帯外を除き、単価を順に並べた中央の値を示します。
| 区・建築年 | 単価中央値と公開件数 |
|---|---|
| 須磨区・1980〜1999年 | 18.3万円/㎡・400件 |
| 垂水区・1980〜1999年 | 17.5万円/㎡・405件 |
| 須磨区・2000〜2019年 | 45.7万円/㎡・275件 |
| 垂水区・2000〜2019年 | 35.7万円/㎡・235件 |
出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」(PDL1.0)を加工して作成。単価は千円単位に丸めています。
国の価格情報のうち、アンケートによる取引価格情報と公開成約価格情報を合わせた集計です。広告の売出価格でも、成約価格情報だけでもありません。
件数は公開レコード数で、すべての売買や固有の住戸数を示しません。同じ売買の重なりも完全には除けないため、件数の多さから売れやすさを順位づけしません。
同じ建築年帯でも、住宅の構成は違います
「建築年を分ければ、場所による価格差が分かるのか」。まだ駅距離、階、向き、管理状態などはそろっていません。
2000〜2019年築の建築年中央値は須磨区2009年、垂水区2007年です。面積中央値は両区とも75㎡ですが、面積の分布まで同じとは限りません。
1980〜1999年築でも、建築年中央値は須磨区1988年、垂水区1989年でした。だから、この価格差のうち「場所だけが原因」の金額は算出していません。
また、神戸市の区の概要では、須磨区は既成市街地、ニュータウン、農業地域などで構成されると説明されています。海辺の駅周辺だけを思い浮かべると、対象を狭く捉えすぎます。
区の比較から町名・最寄り駅へ絞り、自宅と似た建物を確認してください。坂や階段は地図の直線距離では分からないため、実際の経路も比較します。坂の家を売るときの確認点も参考になります。
70㎡の差額700万円は、住み替えの利益ではありません
金額を思い浮かべるため、2000〜2019年築の単価中央値に70㎡を掛けてみます。
| 説明用の計算 | 参考金額 |
|---|---|
| 須磨区:45.7万円×70㎡ | 3,199万円 |
| 垂水区:35.7万円×70㎡ | 2,499万円 |
差は700万円ですが、同じ条件の部屋を売り買いした実例ではありません。70㎡の住宅の価格中央値でも、個別の査定額でもありません。
つまり「須磨で売って垂水で買えば700万円残る」とは言えません。実際の売却額と購入額を別々に見積もり、仲介手数料などの費用や住宅ローン残債も確かめます。
売却前の工事費も同じです。地域の単価差だけで改装を決めず、リフォームせず売る場合との比較から考えてください。
【注意】自宅の査定では、比較資料の違いを聞きます
区の集計を見た後は、不動産会社へ「どの住宅を根拠にした価格か」と尋ねます。少なくとも次の項目を自宅と並べてください。
| 確認するもの | 尋ねる内容 |
|---|---|
| 時期と価格の種類 | いつ売買されたか。売出中の希望額ではないか |
| 建物と住戸 | 建築年、広さ、階、向き、管理・改装状態の差 |
| 場所 | 町名、最寄り駅、駅までの坂や階段の違い |
似た取引が少なければ、比較範囲を広げた理由も聞きます。また、今回の表は2026年3月までの3年集計で、今月の反響や値動きを示すものではありません。
自宅に近い資料から、価格を考えましょう。 次は同じマンションの競合物件を確認し、現在の売出価格と過去の取引価格を分けて比較します。
よくある質問
Q. 須磨区と垂水区では、どちらが高いですか?
今回の2つの建築年帯では須磨区の中央値が高く出ました。ただし住宅の構成が異なり、自宅が同じ割合で高く売れる意味ではありません。
Q. 須磨駅と垂水駅の周辺相場に使えますか?
そのままでは使えません。両区全域の集計で、駅からの徒歩圏をそろえていないためです。町名と経路まで絞って確認します。
Q. 1980年より前のマンションにも使えますか?
今回の表には含まれません。2020年以降の建物も対象外です。それぞれ近い建築年の資料で比較してください。

