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前所有者宛承諾書の交付義務

特約の「私道通行掘削承諾書」は既存の前所有者宛てを交付すれば足り買主宛て取得義務はなし

東京地裁・2018年12月20日ベータ版

裁判所
東京地裁
判決日
2018年12月20日
結論
棄却

01どんな事件か

売主Y(宅建業者)が買主X(宅建業者)に9170万円の土地を売却。特約として「引渡時に私道通行掘削承諾書の原本を交付」と定め、Yは前所有者C宛ての承諾書を交付した。約8か月後にXは突然X宛ての承諾書を求め、10日以内に交付がなければ解除するとして売買代金9170万円返還+違約金917万円を請求した。

02裁判所の判断

裁判所は、特約の「私道通行掘削承諾書」とはYが事前に取得していたC宛て承諾書を指すものであり、重要事項説明書にも添付されていたことから、YのXへの義務はC宛て承諾書を交付することに尽きると解釈。Xからの事後的なX宛て承諾書の取得・交付義務はないとして、Yは既に義務を履行済みであり解除は無効として全請求を棄却した。

03取引で気をつけること

私道通行掘削承諾書が前所有者宛てであっても、その承諾書の交付を特約で定めた場合は契約義務を果たしている。実際に通行・掘削権を確実に確保するためには現所有者宛ての承諾書を取得する旨を明記することが重要。

  • ["私道通行掘削承諾書"
  • "交付義務"
  • "前所有者宛て"
  • "特約解釈"
  • "重要事項説明"
  • "契約解除"]

出典:一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)「RETIO」No.117 掲載の判例紹介(元資料のPDF)。URUMAEが独自に要約したもので、RETIOの見解を示すものではありません。判決の詳しい事実関係は元資料でご確認ください。

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