建物・土地の不具合・説明・告知の不足・事故物件・周辺環境・賃貸
自殺1年数か月後の賃貸で不告知は不法行為
建物内で1年数か月前に居住者が自殺した事実は心理的瑕疵として賃貸借契約上の告知義務があり故意の不告知は不法行為として慰謝料等104万円余が認容された
- 裁判所
- 大阪高裁
- 判決日
- 2014年9月18日
- 結論
- 控訴棄却
01どんな事件か
競売でマンション1室を取得した弁護士Xが取得時に前居住者Bの自殺を認識しながら約1年数か月後にYと賃貸借契約を締結し自殺を告知しなかった。YはX入居後に他の居住者から自殺の事実を聞き退去。Yが不法行為に基づく損害賠償144万円余を請求。Xは反訴で退去までの賃料等を請求。一審は104万円余を認容しXの反訴を棄却。
02裁判所の判断
Xは自殺の事実を知っていたのに故意に告知しなかった。建物内での1年数か月前の自殺は賃借人に心理的な居住困難をもたらす可能性が高く信義則上の告知義務がある。心理的瑕疵は「隠れた瑕疵」に当たり契約目的(居住)を達成できない瑕疵。Xの反訴(退去後の賃料相当損害金請求)は自ら契約目的を達成できなくさせた者からの請求として権利濫用に当たり棄却。
03取引で気をつけること
入居前に過去の建物内での自殺等の心理的瑕疵について貸主・仲介業者に確認することが重要。故意に告知されなかった場合は不法行為として損害賠償(慰謝料・引越費用等)を請求できる。
- ["心理的瑕疵"
- "自殺"
- "告知義務"
- "不法行為"
- "隠れた瑕疵"
- "大阪高裁"
- "2014"]
出典:一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)「RETIO」No.98 掲載の判例紹介(元資料のPDF)。URUMAEが独自に要約したもので、RETIOの見解を示すものではありません。判決の詳しい事実関係は元資料でご確認ください。
