広告を止めても、売却の事実は隠し切れません
「広告さえ出さなければ、近所には知られない」。実際には内覧の出入りや、売却後の登記から分かる可能性が残ります。
登記事項証明書は、手数料を納めれば誰でも請求できます(出典:不動産登記法119条)。だから「誰にも知られない保証」ではなく、売り出し中の露出をどこまで減らすかで選びます。
最初に決めるのは、知られたくない期間と、価格をいくらまで譲れるかです。
4つの方法は、買主を探す範囲が違います
| 方法 | 内覧・情報の広がり | 引き換えになるもの |
|---|---|---|
| 会社への買取 | 買取会社が確認。再販時に広告されることはある | 仲介と価格を比較する必要 |
| 専任媒介+広告なし | レインズで他社にも紹介。購入候補者の内覧あり | 広告経由の買主が減る |
| 一般媒介+広告なし | レインズ登録は任意。内覧あり | 複数社へ頼むほど知る人が増える |
| 親族・知人へ直接売却 | 新たな買主探しを省ける | 価格の根拠と契約条件を自分たちで整える |
買取は会社が買って再販する方法です。仲介は一般の買主を探すため、広告を止めても人の出入りは残ります。直接売却も、売った後の登記は同じです。
親族へ著しく安く売る場合は税務上の問題もあるため、価格は税理士へ確認してください。契約の違いは媒介契約3種類の比較で確認できます。
レインズ登録と一般向け広告は別に考えます
レインズは不動産会社間の情報ネットワークで、一般の人が売出物件を検索するポータルサイトではありません。
専任媒介は7日以内、専属専任は5日以内に登録する義務があります。休業日は数えません。広告なしでも登録義務は外せず、反する特約は無効です(出典:宅建業法34条の2・施行規則15条の10)。
一般媒介の登録は任意です(出典:近畿レインズの媒介契約比較)。「広告なし」と伝える際は、ポータル・チラシ・看板に加え、他社の広告転載も不可と書面で確認します。
仮の3,000万円の家で、買取との差を計算します
次は相場ではなく、費用と利益を仮置きした比較です。税金など、ほかの費用は省きます。
| 計算 | 金額 |
|---|---|
| 仲介で売る価格 | 3,000万円 |
| 仲介手数料の税込上限 | 105万6,000円 |
| 仲介手数料を引いた額 | 2,894万4,000円 |
| 買取価格の仮定 | 2,250万円 |
| 仲介との差 | 644万4,000円 |
買取価格は、再販3,000万円から改修300万円・販売経費150万円・利益300万円を引いた仮定です。会社と直接取引する設定で、仲介手数料はありません。
仲介手数料は(3,000万円×3%+6万円)×1.1で計算しました(出典:国土交通省の上限案内)。
この644万円が毎回の差ではありません。買取は2社以上の提示額を取り、仲介の見込み額から費用を引いて比べます。 「買取は相場の何割」と固定して考えないことです。
【注意】広告停止と、他社への紹介停止は違います
非公開仲介でも、他社からの購入希望者を紹介してもらう道は残せます。依頼後は登録証明書の案内から、売主専用画面で取引状況を見ます。
取引状況の登録は2025年1月から義務化されています(出典:国土交通省の案内)。頼んでいないのに「売主都合で一時紹介停止中」なら、停止理由を担当者に確認してください。
ということで、まず「広告・転載は不可、他社への紹介は可」と分けて伝えます。価格を優先したいなら、非公開で試す期限と、売れなければ広告を解禁する条件も決めましょう。
続けて読むなら、家を早く売る方法です。
よくある質問
Q. 専任媒介で登録しないよう頼めますか?
登録義務に反する合意は無効です。登録を避けるなら一般媒介などを検討します。
Q. 買取なら最後まで秘密ですか?
登記は残り、買取会社の再販広告で分かることもあります。
Q. 内覧をなくせますか?
仲介では購入候補者の確認が必要になります。回数や時間帯を依頼先と調整してください。

