※2026年10月25日更新。東京カンテイは10月22日公表の9月分まで確認しています。
「東京が下落したら、神戸も下がる?」への答え
「東京が下がったなら、神戸も急いで売るべき?」。2026年8月に東京都の中古マンション価格が28か月ぶりに前月を下回ったニュースだけでは、神戸の売り時は判断できません。
地域・時点・価格の種類をそろえて見ることが先です。 最新9月分では東京都全体が上昇に戻り、東京23区は下落、神戸市は上昇しています。「東京」という言葉だけでも、対象範囲が違います。
9月は東京23区が続落、神戸市は上昇しました
東京カンテイの9月資料から、比較に必要な3地域を抜き出しました。いずれも売り希望価格を70㎡に換算した値です。
| 地域 | 2026年9月の価格と前月比 |
|---|---|
| 東京都 | 1億1,299万円、+0.2% |
| 東京23区 | 1億2,629万円、−0.4% |
| 神戸市 | 2,929万円、+1.2% |
東京23区は4か月連続の下落ですが、神戸市は2か月ぶりに上昇しています。これは同じ月でも地域の動きがそろわない例です。将来も神戸が下がらないという保証ではありません。
8月の神戸市は2,895万円でした。9月との差34万円を2,895万円で割ると約1.17%で、公表の+1.2%に対応します。ただし、自分の70㎡の住戸が34万円高く売れるという意味ではありません。
注意:70㎡換算でも、同じ物件の値動きではない
この調査は成約価格ではなく売出価格です。また、対象はファミリータイプで、専有面積30㎡未満や事務所・店舗用は除かれています。物件の所在地や築年、流通する住戸の構成でも集計値が動きます。
例えば、築浅の高い住戸が多く売り出されれば、既存の住戸が値上げしなくても全体の価格が上がることがあります。反対に、平均が下がっただけで自分の住戸も値下げすべきとは限りません。
さらに、東京都と東京23区、兵庫県と神戸市を取り違えないでください。増減率を読むときは、見出しだけでなく対象地域と前月比・前年同月比の別まで確認します。
価格を調べる入口は神戸のマンション相場の調べ方にまとめています。
神戸の区別データも、期間と物件条件が違います
国土交通省の不動産情報ライブラリを加工した保存集計では、50〜90㎡の中古マンション等の価格情報に、次の違いがありました。数字は㎡単価の中央値です。
| 地域 | 2つの3年間の比較 |
|---|---|
| 中央区 | 52.9万円→61.2万円/㎡、後期1,726レコード |
| 垂水区 | 18.7万円→18.5万円/㎡、後期1,004レコード |
前期は2020年4〜6月期〜2023年1〜3月期、後期は2023年4〜6月期〜2026年1〜3月期です。中央区は約15.7%増、垂水区は約1.1%減ですが、同じ住戸を追跡した上昇率ではありません。
公開情報には取引価格のアンケート情報と成約価格情報が含まれ、神戸の全売買を網羅する集計ではありません。面積をそろえても、築年や駅距離まで同じではない点が残ります。
つまり、この3年間の比較と9月の売出価格を足し引きして「今後何%下がる」とは計算できません。区単位で傾向をつかみ、査定では同じ棟や近い条件の成約事例に絞ります。
自分の住戸で確かめるのは、競合・変更履歴・反応
市況のニュースを見た後は、仲介会社に次の情報を依頼します。1回の数字だけで判断せず、同じ条件で記録することが役立ちます。
| 見るもの | 仲介会社に聞く内容 |
|---|---|
| 競合物件 | 同じ棟や近い駅距離・築年・面積で、何戸売り出しているか |
| 価格の変更履歴 | どの住戸が、いつ、いくらからいくらへ変更したか |
| 自分の販売反応 | 問合せ、内見、申込みの数と、見送られた理由 |
例えば、近い条件の住戸が3,000万円から2,900万円へ変更した場合、変更率は約3.3%です。しかし、2,900万円はまだ希望価格であり、その額で売れた証拠にはなりません。
掲載が消えた場合も、成約だけでなく取り下げや掲載先の変更が考えられます。だから成約の有無を確認し、見えない情報を「売れ残り」や「成約」と決めつけないでください。
反応が少ないときは、価格だけでなく写真、内見可能日、物件の説明も点検します。売れないときの立て直し方に沿って、変更する項目と見直す日を決めます。
東京の見出しより、自分の住戸の比較条件。
売却期限と資金計画は売却タイミングの考え方で整理できます。
よくある質問
Q. 神戸市が上昇したなら、売却を待つべきですか?
上昇が続くとは限りません。住み替え期限や維持費と合わせて判断し、市平均だけで待つ期間を決めないでください。
Q. 70㎡価格を面積に比例させれば査定になりますか?
概算の参考にとどまります。階、向き、管理状態、築年などを反映した個別査定ではありません。
Q. 何か月売れなければ値下げが必要ですか?
一律には決められません。近い成約例と競合、内見反応を確認し、売却期限に合わせて仲介会社と見直します。

