建物・土地の不具合・説明・告知の不足・事故物件・周辺環境・仲介・手数料

決済直前に知った心理的瑕疵の告知義務

20年以上前でも近隣住民の記憶に残る自殺事件等を代金決済日の数日前に認識した媒介業者がマイホーム建築目的の買主に告知しなかったことは不法行為として慰謝料170万円が認容された

高松高裁・2014年6月19日ベータ版

裁判所
高松高裁
判決日
2014年6月19日
結論
控訴棄却

01どんな事件か

Xらが住宅建築目的で土地(2750万円)を購入。土地では昭和61年に殺人事件、昭和63年に建物内での自殺という2件の事件があり(その後建物取り壊し・更地)。媒介業者Yは契約後・決済の数日前に事件等を知ったが20年以上前・建物撤去済みを理由に告知せず。Xは決済直後に地域の業者から事件を知り白紙撤回を求めたが拒否された。

02裁判所の判断

契約締結当時はYが事件を知っておらず調査義務も認められないが、遅くとも代金決済日の数日前に認識した以上、マイホーム建築目的の買主が本件事件等が近隣住民の記憶に残る状況下であえて購入を選択するとは考えにくく説明義務がある。手付解除期限後の認識であるためXが契約を解消できなかった機会損失の慰謝料170万円を認容。

03取引で気をつけること

不動産購入の決済前に過去の事件・事故を告知されなかった場合は媒介業者の不法行為として慰謝料請求が可能。売買時点から遠い事件でも近隣住民の記憶に残っている場合は告知義務の対象になる。

  • ["心理的瑕疵"
  • "自殺"
  • "説明義務"
  • "媒介業者"
  • "慰謝料"
  • "高松高裁"
  • "2014"]

出典:一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)「RETIO」No.98 掲載の判例紹介(元資料のPDF)。URUMAEが独自に要約したもので、RETIOの見解を示すものではありません。判決の詳しい事実関係は元資料でご確認ください。

判例の一覧へ戻る