引っ越し日は、契約で決めた引き渡し日から逆算する
「契約が終わった。引っ越しは2か月後でいいの?」。引き渡しまでの期間は、一律に決まっているわけではありません。売買契約書の残代金支払日と引渡日、新居への入居日を先に確認します。
自宅を空室で引き渡す契約なら、約束した時点までに退去と家財の搬出を終える必要があります。当日の搬出遅れを避けるため、引き渡し前に余裕を持って引っ越す計画が基本です。
「決済の前日まで」が法律上の一律の期限ではありません。 居住中の家を空室で売る際の確認順を説明します。案内は2026年10月25日に確認しました。
契約前から、四つの日程を合わせておく
売却代金を新居の購入費用に使う場合は、資金の順番も確認します。引渡日を約束する前に、新居へ入居できる日を確かめます。
| 確認する日程 | 合わせて相談する相手・内容 |
|---|---|
| 残代金の支払・決済日 | 不動産会社、買主、金融機関の手続日 |
| ローン完済・抹消書類の受取日 | 借入先と司法書士の準備期間 |
| 引っ越し・不用品の搬出日 | 新居の入居、業者・自治体の回収予約 |
| 現地確認・鍵の引渡日 | 空室、設備、残す物を確認する時刻 |
引越業者を予約するときも、契約上の日程と条件を伝えます。買主の融資審査や新居の完成が遅れる可能性があるなら、変更・キャンセルの条件を確認しておきます。
予定が崩れそうなときは、すぐ不動産会社へ連絡します。売主だけで引渡日を延ばすことはできないため、変更の合意と書面化を相談してください。
ローンの完済は、返済額だけでなく書類の受取まで確認する
ローンが残る家は、決済日に返済できれば準備完了、とは限りません。抵当権抹消に必要な書類がいつ、どこで、誰に渡されるかまで借入先と司法書士で合わせます。
たとえば住宅金融支援機構の案内では、窓口での全額繰上返済は1か月前までの申出が必要です。また「住・My Note」では抹消書類の到着に完済後1か月程度を要し、売却等で交付を急ぐ場合は利用できないとされています。
これは機構の手続例で、すべての銀行に共通する期限ではありません。決済日を約束する前に、借入先へ必要日数と方法を確認します。
登記識別情報、本人確認書類、印鑑証明書なども事前に点検します。住所や氏名の変更、共有者の欠席がある場合は追加対応が必要なことがあります。売却の必要書類を参考に、司法書士から個別の一覧を受け取ります。
空室確認では、残す設備と撤去する家財を分ける
引っ越し前に、売買契約書・設備表等でエアコン、照明、カーテン、物置などの扱いを確認します。「使えるから置いておこう」と売主だけで決めると、買主に撤去の負担を残すおそれがあります。
残す物は品目と状態、撤去する物は撤去期限を合意します。契約後に変更するなら、口頭だけで済ませず記録を残しましょう。賃借人付きや残置物を引き受ける契約なら、空室引渡しとは条件が異なります。
三井住友トラスト不動産の売却手順でも、引渡し前に物件状況等報告書・設備表に沿って現地確認を行う流れが示されています。設備の確認で水道や電気を使う場合は、停止時期も相談します。
搬出後の傷や残置物、不具合が見つかったら、その場で処理方法と期限を確認します。写真と確認内容を残しておくと、引渡時の状態を共有できます。
決済当日は、入金確認と登記・鍵渡しを連携させる
一般的には、本人と登記書類を確認し、買主から残代金等を受領します。ローンが残る場合は返済と抹消書類の確認を進め、所有権移転・抵当権抹消の登記申請につなげます。具体的な順番は金融機関・司法書士の段取りに従います。
振込を依頼したことと、売主口座への入金は別です。入金を確認し、登記手続に必要な条件もそろえたうえで、契約に従って鍵や関係書類を渡します。登記の申請と登記完了も同じ時点ではありません。
仮に売買代金3,000万円、受領済み手付金150万円なら、残代金は2,850万円です。固定資産税や管理費等の精算金、費用の支払いは別項目にし、精算書と入出金を照合します。この数字は計算例です。
精算の起算日・負担日・端数処理は契約で確認します。決済が必ず2時間で終わるとは限らないので、引っ越しや新居の受取を直後に詰め込まない計画にします。
【注意】決済後も住むなら、引渡し猶予の合意が必要
売却代金を受け取った後に退去したい場合は、決済と現実の引渡しを別日にする合意を検討します。買主や融資先の条件もあるため、売主だけで選べる方法ではありません。
猶予期間は「必ず1週間以内」という一律の決まりではなく、合意する条件によります。退去日時、鍵の受渡し、使用中の費用、損傷・事故や遅延時の扱いを確認します。契約前に相談し、契約後に事情が変わった場合も変更合意を整えます。
火災保険や公共料金は実際の引渡条件に合わせて相談します。引渡し後も契約書・精算書・領収書を保管してください。
ということで、引越予約より先に契約日程と銀行の準備を確認します。退去・入金・登記・鍵渡しを、一つの予定表にそろえましょう。 全体の段取りは不動産売却の流れで確認できます。
よくある質問
Q. 引っ越しと決済は同じ日にできますか?
契約と段取り次第ですが、搬出が遅れると現地確認や鍵渡しに影響します。可能なら余裕を持って搬出を終える日程を組みます。
Q. まだ使える家具は残してもよいですか?
買主との合意が必要です。残す品目と状態、引き受ける条件を確認し、書面に残してください。
Q. ネットで全額返済を申し込めば十分ですか?
売却日に抹消書類を受け取れるとは限りません。借入先へ売却予定を伝え、司法書士と受取方法まで調整します。

