費用・税金2026年3月17日

マンション売却の諸費用 全一覧【合計目安は売却価格の4〜6%程度】

マンション売却諸費用仲介手数料譲渡所得税

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結論:諸費用の合計目安は売却価格の4〜6%程度です

マンションを売却するとき、売却価格がそのまま手元に残るわけではありません。仲介手数料や税金などの諸費用を差し引いた金額が、実際の手取りになります。

先に結論をお伝えすると、マンション売却にかかる諸費用の合計は、売却価格の4〜6%程度に収まるケースが一般的です。たとえば3,000万円で売却した場合、120万円から180万円前後が目安になります。ただし、譲渡所得税(売却益にかかる税金)が発生するかどうかで金額は大きく変わります。マイホームの売却では3,000万円特別控除という制度が使えることが多く、その場合は譲渡所得税がかからず、諸費用は4%前後に収まりやすくなります。

「売却を決めてから初めて諸費用の存在を知った」という声は少なくありません。特にローン残債(住宅ローンの残り)がある方は、諸費用を差し引いた手取りで完済できるかどうかを、売り出し前に確認しておくことが大切です。


マンション売却の諸費用 全一覧テーブル

まずは全体像です。金額の目安と支払時期をまとめました。

項目金額の目安支払時期
仲介手数料売買価格×3%+6万円+消費税(400万円超の場合の上限)契約時と引渡時に分割が多い
印紙税1万円(売買価格1,000万円超〜5,000万円以下)売買契約時
抵当権抹消の登録免許税不動産1件につき1,000円引渡時(決済時)
司法書士報酬(抵当権抹消)1〜2万円程度引渡時(決済時)
ローン一括返済手数料金融機関により数千円〜数万円引渡時(決済時)
譲渡所得税・住民税売却益が出た場合のみ(税率20.315%等)売却翌年の確定申告後
引越し費用数万円〜数十万円引渡し前後
ハウスクリーニング等(任意)数万円程度売り出し前など

このうち金額が大きいのは仲介手数料で、譲渡所得税は「かかる人」と「かからない人」がはっきり分かれます。以下、順番に解説します。

仲介手数料:諸費用の中で最大の項目です

仲介手数料は、不動産会社に売却の仲介を依頼し、売買契約が成立したときに支払う成功報酬です。宅建業法(宅地建物取引業法。不動産取引のルールを定めた法律)で上限が決められており、売買価格が400万円を超える場合の上限は、速算式で「売買価格×3%+6万円+消費税10%」です。

  • 2,000万円で売却:2,000万円×3%+6万円=66万円、税込72.6万円
  • 3,000万円で売却:3,000万円×3%+6万円=96万円、税込105.6万円
  • 4,000万円で売却:4,000万円×3%+6万円=126万円、税込138.6万円

なお、800万円以下の物件については「低廉な空家等の特例」(2024年7月の告示改正)により、仲介手数料の上限が最大30万円+税まで認められています。低価格帯の物件では調査や販売活動の手間に対して報酬が見合わないため、この特例が設けられました。地方の中古マンションや親から相続した物件を売る場合に関係することがあります。

支払時期は、仲介の実務では「契約時に半金、引渡時に残り半金」という分割が多く採用されています。契約時に全額を求められるわけではない点は覚えておくとよいでしょう。

印紙税:売買契約書に貼る税金です

売買契約書には印紙税がかかります。租税特別措置法による軽減税率(2027年3月31日までに作成される契約書が対象)では、次の金額です。

  • 売買価格1,000万円超〜5,000万円以下:1万円
  • 売買価格5,000万円超〜1億円以下:3万円

一般的なマンション売却なら1万円のケースが大半です。契約書は売主・買主が1通ずつ保管するのが通例で、それぞれが自分の保管分の印紙代を負担するのが実務上の慣行です。

抵当権抹消費用:ローンが残っている場合に必要です

住宅ローンを利用して購入したマンションには、金融機関の抵当権(ローンの担保として設定される権利)が登記されています。売却して引き渡す際には、この抵当権を抹消する登記手続きが必要です。

  • 登録免許税:不動産1件につき1,000円。マンションの場合、専有部分(建物)と敷地権(土地)で通常2,000円です。土地の筆数が多い物件では件数分増えます。
  • 司法書士報酬:1〜2万円程度が目安です。

抹消手続きは引渡し当日の決済(売買代金の受け渡し)と同時に、司法書士が行うのが通常です。あわせて、ローンを一括返済する際の繰上返済手数料が金融機関によって数千円〜数万円かかります。

譲渡所得税:売却益が出た場合だけかかります

譲渡所得税は、売却価格から取得費(購入代金など)と譲渡費用(仲介手数料など)を差し引いて利益が出た場合に課税されます。税率は所有期間で変わります。

区分所有期間税率
短期譲渡所得5年以下39.63%
長期譲渡所得5年超20.315%
10年超所有のマイホーム軽減税率10年超課税譲渡所得6,000万円以下の部分は14.21%

ここで注意していただきたいのが、所有期間の数え方です。所有期間は「譲渡した年の1月1日時点」で判定されます。たとえば2021年6月に購入して2026年8月に売却した場合、実際には5年を超えていますが、2026年1月1日時点では5年以下のため短期譲渡になります。この判定基準を勘違いして「5年過ぎたから大丈夫」と思い込んでいる売主は非常に多いといわれます。あと数か月待てば税率が半分近くになるケースもあるため、売却時期の検討材料として早めに確認することをおすすめします。

また、マイホーム(居住用財産)の売却では、3,000万円特別控除という制度があります。要件を満たせば、譲渡益から最大3,000万円を差し引けるため、多くのマイホーム売却では譲渡所得税がかからない結果になります。相続した実家(旧耐震基準の家屋等)については、要件を満たせば相続空き家の3,000万円特別控除(2027年12月31日まで)が使える場合もあります。

なお、購入時の売買契約書を紛失して取得費が証明できない場合、概算取得費として売却価格の5%しか認められず、税額が大きく膨らむことがあります。契約書探しは売却準備の最重要タスクの一つです。

引越し費用・その他の費用

  • 引越し費用:時期や距離によりますが、数万円〜数十万円。繁忙期(3〜4月)は高くなる傾向があります。売却後に賃貸を挟んで住み替える場合は2回分かかる点に注意してください。
  • ハウスクリーニング:義務ではありませんが、内覧(購入検討者の見学)の印象を上げる目的で実施する方もいます。数万円程度が目安です。
  • 住み替え先の諸費用:購入や賃貸契約の初期費用は、売却の諸費用とは別に必要です。

見落としやすい点:忘れられがちな費用と、値引き交渉の実情

質問として挙がることの多い点を、あらためて補足します。

見落とされがちな費用として多いのは、確定申告の手間と費用です。譲渡所得税が出る場合はもちろん、3,000万円特別控除を使って税額が0円になる場合でも、控除の適用には確定申告が必要です。税理士に依頼すれば報酬がかかりますし、ご自身で申告する場合も購入時の資料集めに時間がかかります。また、管理費・修繕積立金や固定資産税は引渡日を基準に日割り清算するのが通例で、これは費用というより精算ですが、決済時の受け渡し金額に影響します。

仲介手数料の値引き交渉については、率直にお伝えします。上限額はあくまで法律上の上限であり、交渉自体は可能です。ただ、手数料を下げる代わりに広告費や販売活動の優先度が下がってしまっては本末転倒です。一般には、手数料の額面よりも「査定根拠が明確か」「販売戦略を具体的に説明できるか」で会社を選んだ方が、結果として手取りが増えやすいとされます。手数料を数万円削るより、売却価格を数十万円高くする方がインパクトは大きいためです。


手取り額を計算してみましょう

諸費用の全体像がつかめたら、次はご自身の条件での手取り額です。URUMAEの計算ツールなら、売却価格とローン残債を入力するだけで、仲介手数料・印紙税・抵当権抹消費用を自動計算し、手取り額の目安を確認できます。

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具体的な数字で考えたい方は、3,000万円のマンションを売った場合の実例計算もあわせてご覧ください。相続したマンションの場合は相続シミュレーターもご利用いただけます。

※本記事の税額は一般的な試算です。個別の税務相談は税理士にご相談ください。

この記事について

本記事は、不動産売却情報メディア URUMAE 編集部が公表されている制度・法令に基づいて執筆・編集しています。 制度・税率は執筆時点の情報です。個別の税務相談は税理士にご相談ください。

運営者は宅地建物取引士。不動産業界での実務経験15年。

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