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物件別

マンション売却の相場の調べ方|査定前に売出価格と成約価格を分けて比較

比較用に二つの間取り図と巻尺を並べた机(写真風のAI生成画像)
本文の場面を表す写真風のAI生成画像です。実在の物件・人物・現地・契約書類を撮影した写真ではありません。

隣の部屋の売出価格だけで、自宅の相場を決めない

「隣が4,000万円で売りに出ている。うちも同じくらいだろうか」。売却前に気になる数字ですが、その価格で買主と合意できたかは、広告だけでは分かりません。

相場をつかむときは、近い条件の成約事例を探し、今売り出されている競合物件と分けて見ます。成約価格は売値の根拠、売出価格は競合を知る材料です。

この記事では全国のマンション売却を考える人に向けて、無料の公的サイトで調べる順番と、査定で確認する点を整理します。サイトの案内は2026年10月25日に確認しました。

売出平均と成約平均の差は「値引き率」ではない

統計に売出価格と成約価格の平均が載っていても、通常は同じ部屋を売出時から成約まで追った数字ではありません。売出中と成約済みでは、築年数・面積・立地などの構成が異なります。

たとえば、売出物件の平均が4,200万円、成約物件の平均が3,900万円だったとします。差は300万円で、売出平均に対して約7.1%です。ただし、これは計算方法を示す仮例であり、実際の市場統計ではありません。

この差から「どの部屋も7.1%値引きして売れた」とは言えません。値引き率を知るには、同じ物件の売出価格と最終成約価格を対応させる必要があります。自宅の希望価格から一定割合を引く使い方は避けましょう。

不動産情報ライブラリで、地域と時期をそろえる

国土交通省の不動産情報ライブラリでは、取引価格・成約価格の情報を検索できます。公式の操作案内に沿って、地域、価格情報区分、種類、時期を指定します。

まず住所又は路線・駅で対象を選び、種類を「中古マンション等」にします。成約事例を見たいときは価格情報区分で「成約価格情報」を選びます。取引価格情報も使う場合は、区分の違いを記録しておきます。

比較する項目見る理由
地域・最寄り駅広い市平均には異なる住宅地が混ざる
成約した時期古い事例と現在では市場環境が違う
築年数・専有面積価格や購入層に影響する条件を近づける
駅距離・階数・向き同じ建物でも条件の差が残る
室内・管理状態公開データだけでは分からない違いを補う

似た事例が少なければ、期間や周辺地域を少しずつ広げ、広げた条件をメモします。「5件集まれば正確」という基準はありません。数をそろえるために条件の違う物件を混ぜるより、比較できる点とできない点を分ける方が役に立ちます。

平米単価は、価格の幅を考えるために使う

面積が違う部屋を比べるときは「価格÷専有面積」で1㎡当たりの単価を出します。ただし、単価に直せばすべての条件差が消えるわけではありません。

仮に、比較候補の単価が48万円/㎡と52万円/㎡なら、70㎡ではそれぞれ3,360万円、3,640万円です。この幅は二つの仮の単価を掛けただけで、査定額の上限・下限や売却保証ではありません。

次に、どちらの事例が自宅に近いかを確かめます。角部屋だから一律3%増し、交渉余地として必ず5%上乗せ、といった決め方にはしません。価格を調整する理由は、訪問査定で具体的に聞きます。机上査定と訪問査定の違いも参考になります。

【注意】築年帯の平均差を、自宅の将来の下落率にしない

「築21〜25年の平均」と「築26〜30年の平均」は、別の物件群の比較です。建築された場所や面積、管理状態なども異なるため、その差だけで「築25年を過ぎたら自宅が3割下がる」とは判断できません。

同じ理由で、築30年を過ぎれば価格が下げ止まるとも限りません。建物の状態に加え、修繕計画、積立金、管理費など、買主が取得後に負担する費用も確認します。

総会資料や長期修繕計画を用意し、把握している不具合と修繕履歴も整理すると、公開データで見えない違いを査定担当者に伝えやすくなります。

査定では「なぜその価格なのか」を聞く

不動産会社には、比較に使った事例、成約時期、自宅との違い、想定する販売期間を説明してもらいます。同じマンションの成約が確認できるかも尋ね、履歴がない場合は代わりの比較根拠を聞きます。

売出価格は、成約の見込みだけでなく、競合と売却期限を踏まえて相談します。高めで始めるなら、問い合わせや内覧の反応をいつ振り返るかも決めておきます。

ということで、自分で調べる相場は、査定を理解するための物差しです。一つの平均値より、条件の近い事例と価格の理由を比べましょう。 売却後に残る額はマンション売却の諸費用と合わせて確認できます。

※2026年10月25日更新:売出・成約の平均差を値引きの目安とする説明、築年帯の差から将来の下落を示す説明、一律の上乗せ率を見直しました。

よくある質問

Q. 売出価格から7%引けば相場になりますか?

なりません。別の物件群の平均差は、同じ部屋の値引き率を示しません。近い条件の成約事例から考えます。

Q. 公開データだけで売出価格を決められますか?

室内や管理状態などの情報が不足します。概算の参考にし、物件の状態を確認する訪問査定と合わせて判断します。

Q. 同じマンションの成約事例がない場合は?

近隣の似た築年数・面積・駅距離の事例へ範囲を広げます。比較条件の違いと価格への反映を担当者に説明してもらいます。

この記事について

本記事は、不動産売却情報メディア URUMAE 編集部が公表されている制度・法令に基づいて執筆・編集しています。制度・法令は執筆時点の情報です。個別の事情については専門家にご相談ください。

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