PR|本ページにはプロモーション(広告)が含まれています

売却の方法

不動産の囲い込みをどう確認する?レインズ登録証明書と販売報告の見方

不動産会社の打合せ机をイメージした資料と電話(写真風のAI生成画像)
写真風のAI生成画像です。実在の不動産会社や囲い込みの現場ではありません。

反響が少ないのは、囲い込みのせいでしょうか?

「売り出して3か月。値下げの前に、紹介を止められていないか確認したい」。そんなときは、登録証明書、レインズの取引状況、販売報告を照合します。売れない期間や担当者の言葉だけでは断定できません。

囲い込みとは、自社で買主も見つけようとして、他社からの紹介を虚偽の説明などで妨げる行為です。買主候補と出会う機会を狭めるおそれがあります。ただし、実際の申込みや売主の事情に応じて紹介を止める場合とは区別が必要です。

「売れていない」と「他社の紹介を妨げている」は別の事実です。まず価格や立地の問題と、販売活動の問題を分けて確認しましょう。

両手仲介と囲い込みを同じ意味で扱わないでください

同じ会社が売主・買主の双方を仲介し、それぞれから報酬を受ける形を両手仲介と呼びます。この取引形態自体が禁止されているわけではありません。

たとえば、報酬計算の対象価格が3,000万円、課税事業者が通常の上限額で合意する場合、一方からの手数料は(3,000万円×3%+6万円)×1.1=105.6万円です。双方から同額を受けるなら、会社が受け取る合計は211.2万円です。

これは報酬の構造を示す仮定例です。売主が211.2万円を払う意味でも、実際の手数料が上限額に決まる意味でもありません。上限の範囲で依頼時に合意します(出典:国土交通省・仲介手数料の説明)。

報酬額だけで不正の有無は判断できません。「両手なら値下げさせる」と決めつけず、他社の購入希望者にも紹介の機会があるかを見ます。

登録証明書を受け取り、取引状況を確かめます

専任媒介は契約締結から7日以内、専属専任媒介は5日以内のレインズ登録が必要です。この日数に不動産会社の休業日は算入しません。登録後は、会社から登録証明書を受け取ります。

登録期限と証明書交付は宅建業法34条の2と同施行規則15条の10に定められています。契約の種類と会社の休業日を確認して、予定日を聞いておくと照合できます。

証明書に記載されたURL・ID・パスワード等から売主専用画面に入り、価格、登録内容、取引状況を確認します。売主確認の仕組みは2016年1月からあり、2025年に初めて閲覧可能になったわけではありません。

取引状況の表示売主が確認すること
公開中他社の問い合わせや内覧を受けているか
書面による購入申込みあり申込日・条件が報告内容と合っているか
売主都合で一時紹介停止中自分が停止に同意したか、期間はいつまでか

制度と表示の意味は国土交通省の制度案内でも確認できます。補足欄や更新日も見て、説明と違う場合は画面を保存します。

販売報告は、件数と対応内容まで確かめます

専任媒介では2週間に1回以上、専属専任では1週間に1回以上、業務の処理状況の報告が必要です。また、売買の申込みがあれば、定期報告を待たず遅滞なく依頼者へ報告する義務があります。

ただし、法定の報告頻度だけを守っていれば活動の中身が分かるわけではありません。次のように、質問を具体化します。

  • どの媒体に掲載し、いつ内容を更新しましたか。
  • 自社の顧客と他社から、それぞれ何件問い合わせがありましたか。
  • 内覧につながらなかった理由や、断った理由は何ですか。

たとえば「問い合わせ5件、内覧0件」でも、日程調整中なのか、条件が合わないのかで次の対応は変わります。同じ人の重複を含む数かも確認します。この数字は確認のための例で、正常・異常の基準ではありません。

内覧の反応、周辺の競合物件、売出価格も合わせて見ます。媒介契約3種類の違いを踏まえ、報告方法は契約時に決めておきましょう。

表示が正しくても、安心と断定しないよう注意します

レインズが「公開中」でも、個々の問い合わせへの対応まで画面に出るわけではありません。一方、表示の食い違いには更新の時間差もあり得るため、まず理由と変更日を確認します。

疑いがあるときは、推測より日時と回答を残します。取引状況の画面、販売報告、問い合わせへの回答を保存し、担当者と会社の責任者へ書面で説明を求めます。購入意思のない知人を買主に装わせる必要はありません。

説明で解決しない場合は、登録先の指定流通機構や、免許行政庁の宅建業担当窓口に相談します。費用や損害賠償の争いは、弁護士への相談も検討します。

会社の変更は、現在の契約の終了方法と費用を確認してから進めます。媒介契約の解除手順を確認し、次の会社への依頼開始日を整理してください。

値下げの前に、登録と報告を照合する

よくある質問

Q. 一般媒介なら囲い込みを防げますか?

複数社へ依頼できますが、それだけで問題がなくなるとはいえません。法定のレインズ登録義務や定期報告義務は専任媒介と異なるため、登録と報告の方法を合意してください。

Q. 書面の申込みがあれば、その買主に売る義務がありますか?

申込みがあるという表示だけで売買契約が成立するわけではありません。価格、融資、引渡し条件を確認し、仲介会社と対応を相談します。

Q. 囲い込みの損害を請求できますか?

具体的な義務違反、損害、因果関係などの検討が必要です。売却が長引いたことだけで損害額が決まるものではありません。記録をそろえて法律相談を受けてください。

※2026年10月24日更新:売主確認機能の開始時期、報酬の上限と実額、囲い込みによる値下げの因果関係に関する説明を修正しました。

この記事について

本記事は、不動産売却情報メディア URUMAE 編集部が公表されている制度・法令に基づいて執筆・編集しています。制度・法令は執筆時点の情報です。個別の事情については専門家にご相談ください。

運営者は宅地建物取引士。不動産業界での実務経験15年。当サイトは宅地建物取引業者ではなく、査定・仲介・個別の売却相談は行っていません。

運営者情報を見る

関連記事