売却の流れ2026年5月10日

不動産売却の内覧対応で決まる!準備チェックリスト10と当日のコツ

内覧売却の流れ内覧対応ハウスクリーニング

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結論:内覧は「準備8割・当日2割」。水回り・玄関・臭いを最優先してください

不動産売却の内覧(購入検討者が実際に室内を見学すること)は、成約を左右する最大の山場です。先に結論をお伝えすると、内覧の成否は当日のトークではなく、事前準備でほぼ決まります。優先順位は明確で、第1が水回り(キッチン・浴室・トイレ・洗面所)、第2が玄関、第3が臭い対策です。この3つは買主が「他人の生活感」をもっとも強く感じる場所であり、汚れが残っていると物件全体の印象が引きずられます。

当日の立ち会いは「話しすぎない・質問には正直に答える」が基本です。そして、内覧が月に1件も入らない状態が続く、あるいは5〜10件の内覧があっても申込みが入らない場合は、頑張って掃除を続けるのではなく、価格や販売活動そのものを見直すサインです。本記事では、準備チェックリスト、当日の流れ、NG行動、見直しの判断基準まで、売却の実務で一般的に使われている考え方を順番に解説します。


内覧前の準備チェックリスト10項目

まず全体像です。優先度の高い順に並べました。内覧の予約はある日突然入ることもあるため、売り出し開始の時点でここまで済ませておくのが理想です。

順位項目ポイント
1水回りの掃除水垢・カビ・排水口。プロのクリーニングも検討
2玄関の片付け靴を全部しまう。たたきを水拭き
3臭い対策ペット・タバコ・生ゴミ。自分では気づけない前提で
4照明を全部つく状態に切れた電球は交換。昼でも全点灯が基本
5換気内覧の30分前に全部屋の窓を開ける
6物を減らす廊下・階段に物を置かない。部屋が広く見える
7収納の中を整理収納は必ず開けられると考えておく
8バルコニー・庭雑草・放置物は「管理されていない家」の印象に
9スリッパの用意人数分+予備。新品が望ましい
10質問への回答準備管理費・修繕・近隣環境などを整理しておく

掃除の優先順位:なぜ水回り・玄関・臭いなのか

水回りが最優先なのは、買主が「自分では落とせない汚れ」と感じやすく、リフォーム費用を連想させるからです。居室の多少の生活感は「家具を置けば変わる」と想像してもらえますが、浴室の黒カビや排水口の臭いは減点が大きく、値引き交渉の口実にもなります。長年の水垢やカビが自力で落ちない場合は、水回りだけプロのハウスクリーニングを入れる方法があります。相場は水回りセットで3〜5万円程度ですが、これで成約が1か月早まったり、10万円単位の値引き交渉を防げたりするなら、費用対効果は十分にあります。

玄関が2番目なのは、第一印象が決まる場所だからです。内覧者は玄関に入った数秒で「きれいな家か、そうでないか」の心証を固めます。靴は全部しまい、傘立てやベビーカーも見えない場所へ移動し、たたき(靴を脱ぐ土間部分)を水拭きしておきましょう。

臭いが3番目ですが、実は失敗がもっとも多い項目です。住んでいる本人は自宅の臭いに慣れてしまい、ペット・タバコ・排水口の臭いに気づけません。家族以外の第三者に率直に確認してもらうか、担当の営業に遠慮なく指摘してほしいと伝えておくのが確実です。当日は換気が最大の対策で、強い芳香剤でごまかすのは逆効果になりがちです(何かの臭いを隠していると警戒されます)。

内覧当日の流れと立ち会いのコツ

当日の流れはおおむね次のとおりです。所要時間は1組あたり30分〜1時間が目安です。

  1. 30分前:全部屋の換気、照明の全点灯、空調で快適な温度に
  2. 到着:あいさつは笑顔で簡潔に。案内の主導は不動産会社の担当に任せる
  3. 見学中:売主は付かず離れず。質問されたら答える立ち位置で
  4. 質問タイム:住み心地・近隣・管理状況などに正直に答える
  5. 見送り:追加の質問は担当経由でと伝えて終了

立ち会いで大切なコツは2つです。

1つ目は、話しすぎないことです。売主が熱心にアピールを続けると、買主は冷静に物件を見られず、「早く売りたい事情があるのでは」と勘ぐられることもあります。買主は自分のペースで、自分の生活を想像しながら見たいのです。聞かれたことに丁寧に答える、が基本姿勢です。

2つ目は、質問には正直に答えることです。住み心地や日当たり、近隣の音の質問には、売主にしか答えられない価値があります。マイナス面をごまかすと、後から発覚したときに契約不適合責任(引き渡した物件が契約内容と合わない場合の売主の責任)を問われるリスクにつながります。「冬の朝は結露しやすいので換気しています」のように、事実と対処をセットで伝えると、誠実さがむしろ信頼につながります。なお、価格交渉や引き渡し時期など条件面の話をその場で振られたら、即答せず「担当を通じて回答します」と受けるのが安全です。

内覧でやってはいけないNG行動

  • 家族全員で立ち会う(人数が多いと買主が萎縮します。立ち会いは1〜2名まで)
  • 内覧者を追いかけ回して説明し続ける
  • 欠点を聞かれてごまかす・隠す
  • その場で価格交渉に応じて口約束する
  • 生活音・テレビをつけたままにする
  • 収納を「見せられない」と断る(かえって疑念を持たれます)
  • ペットを室内に放しておく(可能なら当日は外へ預けるのが理想です)

内覧が入らない・決まらないときの見直し基準

準備を整えても結果が出ないときは、原因の切り分けが必要です。目安の数字とあわせて整理します。

【図表1:内覧件数別の見直しポイント(0件=露出・写真、あるのに決まらない=価格・室内)出典:東日本レインズ市場動向を参考に作成】
状態目安疑うべき原因打ち手
内覧が入らない1か月で0〜1件価格が相場より高い・写真や広告が弱い掲載写真の撮り直し、広告の見直し、価格改定
内覧はあるが決まらない5〜10件で申込みなし室内の印象・臭い・価格と実物のギャップ準備の再点検、クリーニング、価格の再検討
申込みは入るが条件が合わない大幅な指値ばかり売出価格と相場のズレ査定の取り直し、価格戦略の再構築

一般的な売却期間は3か月前後、その間の内覧は合計5〜10件程度に収まるケースが多い、というのが一般的な目安です(物件や地域で大きく変わります。首都圏の成約データはレインズが公表する市場動向レポートで確認できます。出典: 東日本不動産流通機構 不動産市場動向)。

簡単な計算で考えてみましょう。仮に問い合わせ10件のうち内覧に進むのが5件、内覧5件のうち申込みが1件という歩留まりだとすると、成約1件には問い合わせが約10件必要です。月の問い合わせが2件しかなければ、単純計算で5か月かかることになります。つまり内覧の「質」を上げる準備と同じくらい、内覧の「数」を生む価格設定と広告が重要なのです。内覧10件を超えても申込みがゼロなら、掃除の問題ではなく価格の問題である可能性が高いといわれます。価格の考え方は値下げ交渉と価格改定の判断基準で詳しく解説しています。

また、売却全体でかかる費用を先に把握しておくと、価格改定の判断も冷静にできます。マンション売却の諸費用一覧もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q. 内覧のとき、売主は立ち会わないほうがいいのですか?

居住中なら立ち会いが基本ですが、案内は不動産会社の担当に任せ、売主は質問に答える役に徹するのが理想です。空き家であれば鍵を預けて不動産会社だけで案内してもらうほうが、買主がじっくり見られて成約につながりやすい傾向があります。

Q. ハウスクリーニングは必ず入れるべきですか?

義務ではありません。自力の掃除で十分きれいになるなら不要です。ただし水回りの水垢・カビが落ちない場合は、水回りだけでも入れる価値があります。全体で数万円の出費で、値引き交渉の口実を1つ減らせると考えると割安です。

Q. 内覧は何件くらいで決まるのが普通ですか?

物件次第ですが、5〜10件以内で申込みに至るケースが多い印象です。1件目で決まることも、20件を超えることもあります。件数そのものより「月に内覧が入っているか」「内覧後の反応がどうか」を毎月チェックすることが大切です。

Q. 平日の昼間しか内覧に対応できません。不利になりますか?

買主の多くは土日希望のため、機会損失は生じます。どうしても難しい場合は、鍵を不動産会社に預ける、家族に立ち会いを代わってもらうなどの方法を担当と相談してください。内覧の日程が合わず流れるのは、もっとももったいない失注です。


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※税額は個別の事情で変わります。最終判断は税理士・税務署にご確認ください。

この記事について

本記事は、不動産売却情報メディア URUMAE 編集部が公表されている制度・法令に基づいて執筆・編集しています。 制度・税率は執筆時点の情報です。個別の税務相談は税理士にご相談ください。

運営者は宅地建物取引士。不動産業界での実務経験15年。

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